日常生活でも化学反応はいろんなところで起こっている。
身近な化学反応を知っておくことで私たちの暮らしが
より便利になることも!!
◎パンケーキがなぜ膨らむのか?
パンケーキを焼くときにぷつぷつと泡が出るが、
これは二酸化炭素でこの泡がでることでパンケーキが膨らむそうです。
では、この泡はなぜ発生するのか?
それは、パンケーキの材料であるベーキングパウダーの主な成分が
炭酸水素ナトリウムであるから。
炭酸水素ナトリウムが加熱されると炭酸ナトリウムと水と二酸化炭素に
分解されて、この二酸化炭素がぶつぶつと泡になるということだそうです。
◎なぜ重曹を使うと油汚れがよく落ちるのか?
重曹の成分はベーキングパウダーと同じ炭酸水素ナトリウム。
重曹は水に混ざると化学反応で弱アルカリ性になる。
油は酸性の物質なのでアルカリ性のものを混ぜることで中和・分解という
化学反応が起きて汚れが落ちるのだそうです。
◎鉄が錆びるのは?
鉄が錆びるのも化学反応で、鉄と酸素が結合することで、
酸化鉄という錆びに変わるため。
このとき若干の熱が発生する。この熱を利用したものがカイロ。
カイロの中には鉄粉などが入っていて、
それを参加させて熱を発生させている。
◎花瓶に生けた花を長持ちさせたい・・
こんな場合は、花瓶に10円玉を入れておく。
これで、花が長持ちする!
10円玉の成分は銅。これを水の中に入れると
化学反応で銅イオンという物質が出てくる。
この銅イオンは殺菌効果があり、水や茎の切り口が痛まず、
水の汲み上げを促進し花が長持ちするということです。
◎洗濯していた衣類なのに黄ばみが・・
洗濯しておいたものが黄ばんでいる。
この黄ばみは皮脂の汚れ。
洗濯後、汚れを落としきれていないと、
この汚れと空気中の酸素が徐々に結合し変色する。
皮脂汚れは目立たないため、
洗濯しても取りきれていない可能性があるので要注意!
◎パイナップルでゼリーは作れない?
ゼリーの成分はゼラチンと呼ばれるたんぱく質。
冷えると固まる性質がある。
しかし、パイナップルにはプロテアーゼという酵素が含まれている。
この酵素がたんぱく質と交わると化学反応でたんぱく質を分解させてしまう。
そのため、ゼリーが固まらなくなる。
キウイも同じ酵素をもっているのでゼリーは作れない。
◎緑茶とスチールウールのたわしでインクが?
緑茶にはタンニン酸という成分が多く含まれている。
そこに鉄のたわしを入れる。
すると化学反応でタンニン酸鉄という物質に変わり黒色になる。
成分は水性インクと同じものなのでインクの代用ができそうですね!
◎銀の指輪など銀製品が黒ずむのは?
銀製品が黒ずむのは酸化ではなく硫化。
この黒ずみをとるには・・
おわんにアルミホイルを敷きます。
この中に塩を入れてお湯を注ぎます。
この中に黒ずんだ銀のものを入れる。
すると、ピカピカ、キレイになる。
これは、アルミニウムに塩とお湯を入れると
アルミニウムイオンという電気をおびた物質が発生する。
このイオンが硫化銀を分解し銀に戻してくれる。
その結果、黒ずんだ銀製品はピカピカに!
化学反応には危険なものも!日常にも危険は潜んでいる!
2010年の事件から・・
強アルカリの洗剤をもらって、それをコーヒーの缶(アルミ缶)に入れていたという。
この洗剤の中には水酸化ナトリウムという物質が含まれていて、
この水酸化ナトリウムがアルミニウムを溶かし、その過程で水素を発生させる。
どんどん発生された水素は膨張し、缶は破裂してしまう。
この事故で11人がケガをしたというから危険ですね。
知っておくことで危険を回避できることはありますよね。
瞬間接着剤で火傷?
瞬間接着剤は空気中の水分に反応して固まる。
この瞬間接着剤、布や化学繊維に染み込むと面積が急激に拡大し、
化学反応が急激に促進され高熱が発生する。
数十秒で温度は80度近くになる。
ストッキングや衣類などを瞬間接着剤で補修することは危険です!
冷蔵庫でキムチが爆発する?
キムチは発酵食品。
それを密閉容器に入れて保存していると、発酵が続いているので
ガスが高圧になる。
そのため、そのままにしているとはじけてしまう恐れがある。
しかし、日本で販売されているキムチは未発酵や浅漬けのものが多く、
爆発の危険はないそうです。
自家製キムチやおみやげなどでいただいた本場のキムチは
密閉容器に入れたまま長く保存するのは危険だそうです。
さっそくやってみよう!と思うこともありました。
また、気をつけたいことも。知識は必要だなと思いますね~!